(一)この世界ごと愛したい





レンさん。


興味なさそうだけど、ここから一番危険なのあなたですよとは言えないんですよね。




「もうエリクに本陣の場所はたぶんバレてるし、いつ狙われてももうおかしくない。一応私も周辺警戒はずっとやってるけど、まだ居場所が掴めない。」



「お前よく戦中にんなことできるな。」




ご尤もです。


本当ならどちらかに集中したいところなんですけど、中々そうさせてくれないのがエリクという男だ。





「…ノインの裏切りか。またヘビー話だな。」


「とりあえず南門はクロード軍に指揮官借りたからしばらくは大丈夫だけど。いよいよ私は退路を断たれたので。」





もう、失敗は許されない。



この夜襲で敵将を討たなきゃ、明日からの城攻めはもう泥沼の長期戦に持ち込まれてしまう。








「…一つ、お願いがあるの。」




これは作戦上、まだ誰にも話していないこと。



確信が持てるまでは、言わないでおこうと決めていたこと。








「次に私が戻るまで、ここを動かないでほしいの。」


「そんなの元からそのつもりだよ。なんのために防衛陣作ったと思ってるの?」





もちろん、それはそうなんだけど。


そうじゃなくて。













「例え…何が起きても、だよ。」