曇天の曇り空の中。
エリクの蒔いた種たちが、刻一刻と芽吹き始める。
「南門から狼煙です!!!」
それは、突然あがった狼煙。
ついにノイン将軍が。
エリクが動き出したのかと察する。
「…リン。」
「うん、行こう。」
持ち前のレーダーで、丘周辺にはまだ敵の影はないことを確認する。
「アキト、トキ。ここはよろしくね。」
「おう。」
「とりあえず夜営になるタイミングでまた戻ってくるから。レンにも言っといてー。」
私はそれだけ伝え、るうと二人で南門へ走る。
「南ってことは、あいつか。」
「エリクがようやく動き出したね。さっきも言ったけど何もしなくていいよ。」
「…でも。」
「…元々、南は諦めてるから。」
全ては救えないと。
悩んで悩んで、出した答えだ。
それでも今向かっているのは、助けるためではなく。あくまでも状況を確認するためだ。
…エリクがどんな手を打ってきたのか。

