(一)この世界ごと愛したい





そしていざ、丘の麓へ到着すると。






「すごい!!!」




それはそれは、立派な防衛陣が仕上がっていた。




トキは本当に優秀な軍師だ。


是非アレンデールに連れて帰りたいほど。






「リン早かったね。」


「トキすごいね!もう出来たの!?」


「あとは微調整が少し。けどもう大体やることはないよ。」




すごいすごいと、私が喜んでいると。


トキの後ろからアキトがひょこっと出てきた。





「ボロボロの割に楽しそうだなあ、サク。」


「リンちゃんとルイさん、あり得ないくらい強すぎて!もう瞬きするのも嫌でした!」


「お前等は擦り傷一つなくて可愛くねえ。」




無傷の私とるうを見て可愛くないというアキト。




怪我なくていいじゃんねー?


寧ろ褒められて然るべきですけどねー?





「遠目で見ててもリンは目立つよね。」


「左翼に突っ込む時お前飛んでなかったか!?」




「よく見学する余裕あったねー。」