ぶわっと火が出るように、顔が真っ赤に染まったサク。
「ちょっ…これはヤバいっす。」
「うん?」
次の瞬間、私から引き剥がされたサクは、るうとアキトにボコボコと殴られ蹴られ。
可哀想なことになっていた。
「じょ、冗談っすよ!?」
「うるせえ!乙女みてえな顔して何言ってやがる!」
「あれは不可抗力ですって!!!」
よし。
ほっとこう。
もうほぼ全軍入ってきたように見える。
開戦の期だ。
「レン。」
「……。」
「約束、ちゃんと覚えてるから。心配しなくて大丈夫だよ。絶対後で会いに行くから。」
「…うん。」
初めての戦だもんね。
緊張もするだろう。不安もあるだろう。
どうすれば、レンは楽になるだろうか。
「姫。」
「んー?」
レンを安心させられることを、俯き気味で一生懸命考えているところに。
声を掛けられて、思わず顔を上げてレンを見る。
レンは奇想天外な行動に出る。
「っ!?」
そっと、私と自分の唇を重ねた。

