「るう髪やってー。」
「せめて全部済ませてから出発しろよ。」
そんなサクはさて置き。
とりあえず戦闘に備えて髪の毛を纏めてほしいとるうにおねだり。
るうはぶつぶつ言いながらも、慣れた手つきで結い上げてくれました。
「リンちゃん!今からでも遅くないんで増員しましょう!?」
「左は精鋭揃いだから頑張ろうね!」
「え、聞いてます?てか精鋭すか?増員確定ですよね?」
「増員はしません。これ以上増えても私が御しきれないから。」
サクはあからさまにガクンと落ち込む。
「なんで精鋭にわざわざ突っ込むんすか!?」
「だってあそこ潰して後ろに回れば後が楽じゃん。」
「いやいや、後は後軍が押し込めば勝手に城に戻っていくでしょ!?」
私はそんなサクを、さらに追い詰める。
後軍にももちろん頑張ってもらうんだけど、私たちの仕事は単なる先攻じゃないんだよー。
「精鋭潰した後は敵兵の後ろに回る。」
「はい?」
「この場に出てきた敵兵は一人残らずここで殲滅する。誰一人城へは戻さない。」

