ママに大丈夫だよと笑いかける。




「みんなにも軽く挨拶しよー。」



そう言って私は部屋を出て各所回って、お世話になったみんなと言葉を交わす。



中には涙を流して別れを惜しんでくれたり。


軍事部は私を鼓舞するために応援してくれたり。



アルは大泣きして、行かないでと悲痛に叫んでいたりして、胸が痛んだ。





それでも、私は行くよ。



もう引き返さない。決意は揺らがない。






「るうお待たせー。」




先に馬車の手配をしたり、御者さんとルート確認をしているるうの元へ。








「おせえ…よ……。」


「ごめんー。色々回りながら来たからつい話し込んじゃってー。」


「……。」


「るう?」




固まって、全然動かなくなってしまったるう。




「もしもーし。」


「……。」


「え、なにこれどうしたらいいの。」


「……。」




…なんだこの状況。