(一)この世界ごと愛したい





心配の色が濃いママに、大丈夫だよと笑顔を向ける。




「みんなにも軽く挨拶しよー。」



そう言って部屋を出て各所回って、お世話になったみんなと言葉を交わす。



中には涙を流して別れを惜しんでくれたり。


軍部では私を鼓舞するために応援してくれたり。



アルは大泣きして行かないでと悲痛に叫んでいたりで、胸が痛んだ。





…それでも、私は行くよ。



もう引き返さない。決意は揺らがない。






「るうお待たせー。」




そして先に馬車の手配をしたり、御者さんとルート確認をしているるうの元へ。








「おせえ…よ…。」


「ごめんー。色々回りながら来たからつい話し込んじゃってー。」


「……。」


「るう?」



固まって、全然動かなくなってしまったるう。




「もしもーし。」


「……。」


「え、何これどうしたらいいの。」


「……。」



…なんだこの状況。