(一)この世界ごと愛したい




もちろん、その代償もある。


だから今のうちに少しでもと、私は休む。




「まだ敵はいないのに、一人で既に戦ってるんだね。」


「俺もリンに言われた通り明日に備えなきゃならねえから。かなり不本意だけど、俺の代わりにリンについててやってくれ。」


「…それはいいけど。ルイの代わりが俺に務まるかは疑問だな。」




るうはレンの不安を、至極当然と考える。




「心配しなくても、リンがこうして寝てるなら敵は来ねえよ。こいつの天性の警戒心なめんなって言ったろ。」


「わかった。ルイも明日は気を付けて。」


「…ああ。」





アキトが真っ先にこの場に辿り着き、私の様子を見てるうと相談した結果。


アキト軍本陣の野営地がこの場に決定し。




出来るだけ静かに。他の兵から私を隠した状態で設営が始まって。





「天幕足りねえぞ!?」


「アキトうるさい。リンが起きる。元々スペース的に全員分は無理だから。」


「ど、どうすんだよ。」



男性陣は四人。プラス私。計五人。


この五人用に与えられる天幕は三つ。




「俺は一人で集中したいから一つもらうね。」



トキはそう言ってさっさと天幕一つを陣取った。



残る天幕は二つ。


残された三人の男達と眠ったままの私。