自ずと勝手に開かれた道を。
私はただ前だけを見て潜り抜ける。
「るう。」
「ん?」
「…なんか私変かもしれない。」
神だ、女神だと。
周りが声をあげればあげるほど。
私は自分というものが、分からなくなるような感覚に陥る。
アレンデールでは、私があるのが日常だからこうはならないけど。セザールという国の信仰心の異常さが私の感覚を狂わせる。
チラッとだけ、エリクの気配を感じ取った。
「…リン、どうした?」
エリクのお陰で、正気に戻ってきた。
今は感謝だ。
この戦に勝利するために、私は神になると自分で決めたんだと再認識できた。
「絶対勝とうね。」
「当たり前だ。」
国門を潜り。
私はクロード軍の後ろに着き、最後尾の騎馬に声を掛ける。
さあ、この導火線に。
エリクを焼き尽くす火を灯そう。

