そうして、無事アキト軍を見送り。
私は次は自分の準備のために、部屋に戻る。
…つもりだった。
「……。」
マジで最悪だ。
レーダーで探知して避けに避けまくっていたのに、絶対に通らなきゃいけない道にいる。
姿はまだ見えてないけど、気配がエリクだ。
時間も時間なので私は諦めて、エリクの前に姿を現す。
挨拶だけして。
そのあとスッと行こう。
「ごきげんよう。」
「やあ、姫。」
「すみません、時間がないので。」
失礼しますと、言い切る前にエリクは通り過ぎようとする私の腕を掴む。
…ですよね!!!
「いよいよ、ですね?」
「そうですね。開戦は明日になるでしょうけど。」
「姫と離れるのは身を裂かれる思いだが。しかし、もうすぐだよ。」
勝手に裂かれててくれ。
「もうすぐ手に入る。」
この自信の根拠が知りたいけども。
揺さぶられれば、負ける。
「私は精一杯戦って参ります。」
「…人とは不思議だな。君に嫌われるのは避けたいところなのに。」
「はい?」
「もう一度、あの地獄の業火の如き紅い瞳を私は見てみたい。」

