そこへようやくレンが到着。
甲冑姿さえも、綺麗な雰囲気のまま。
「レン、遅えよ!!!」
「ごめん。」
先ほどあれだけ不倫だと大盛り上がりしていたアキト軍は、急に口を閉じて押し黙り。
それどころか、レンを通すために道を開く。
「じゃ、時間も押してるし主役は揃ったし。行こうか。」
いよいよ、アキト軍出陣。
「トキ、遅れた分少しだけ行軍早めて。私は後ろから全員の士気あげながら追いつくから。」
「士気あげながらって、リンは何する気なの?」
「実際のところ何もしないんだけどね。」
トキは不思議そうに首を傾げる。
けど、何もしないのは本当。
「よし、じゃあ行くか!!!」
アキトの声で、再び雄叫びを上げるアキト軍は隊列を整えて出発していく。
アキト軍はここにいるだけじゃなく、合流地で兵を集結させながらディオン城へ進軍する。それは恐らくどの隊も同じだろう。
「姫。」
「レン、気を付けてね?」
「うん。」
「夕方までには追いつくから。絶対アキトから離れちゃだめだからね?」
レンは複雑そうに笑ってて。
どこか緊張の色も垣間見える。
「大丈夫。約束したでしょ?」
「どちらかと言うと、俺は君に怪我がない方が嬉しいけど。」
「無傷でとは言わないけど、頑張るね!」

