(一)この世界ごと愛したい




「じゃあ二人とも明日は先導よろしくね。私も明日陛下と話してから出発して、最後尾から前まで追いつくから。」


「お前は忙しい奴だなあ。」


「あ、レンもちゃんと連れて行ってね。」


「俺はお守り役かよ。」




レンはもうアキトに任せるのが一番いいと判断して、進軍の時から一緒にいてもらうことにした。



その方がレンも少しは安心できるだろう。






「じゃあ、二人ともよろしくね。」




二人を見送って、私は稽古の準備にとりかかる。





「よーし、最終調整だー。」


「怪我はもういいのか?」


「元々怪我の内に入らないよー。」




レンの薬の効果は本当にすごくて、顔の傷も今となってはもう分からないくらい。


腕も足も同様で、このまま傷跡は残ることなく消えていくだろう。