(一)この世界ごと愛したい




「…悪い。」


「るう気にしすぎ。」




それより輪っかを外してほしい。





「鍵がないと無理だな。」


「えー。ずっと付けたままなの?」


「斬れるもんでもねえし。」




項垂れる私は、とりあえず椅子に座る。




そこにレンが近付いてきて、手に薬を塗ってくれて包帯を巻いてくれて。


包帯のおかげで輪っかが直接傷に触れないので、痛みはかなりマシになった。




顔の傷も消毒し、手当してくれた。




「ありがと。」


「うん、脱いで。」




脱いでって。


そんな軽くしれっと!?




るうに傷を見せたくない私は、アキトの羽織をぎゅっと掴んで離さない。






「おい、まさか。」


「るう。とりあえず手錠の鍵探してきて。」


「てか…。」




るうが突然頭を抱える。



何事かと、私もレンも首を傾げる。








「よく見たら、服。それアキトのか…。」



「い、今気付いたの!?」




私のことに関しては、些細なことでもすぐに気付くるうが!?


今の今まで気付かないなんてことある!?