「…遅くなって、悪い。」
そう切なそうに呟くるうに、掛ける言葉が見つからなかったので。
「大丈夫だよ。」
私はそっとるうを抱きしめた。
るうの肩の力が徐々に抜けていくのが分かる。
心配かけてごめんね。
「大丈夫?」
「なんで俺が心配されてんだよ。」
本当だと、思わず二人で笑って。
私はるうから離れてとりあえずここから出ようと思ったけど。気になることがあった。
「…ここどこ?」
「王宮内ではあるけど離れの塔だから見つけるの遅くなって、ごめんね。」
「塔?」
あ、屋上からなんか見たことはあるかも。
「ここ何階?」
「五階。」
「…飛び降りなくてよかったー。」
勢い任せに窓から飛び出てたら、もう生還は無理だったかもしれない。
どちらにしても最悪だったのか。
「騒ぎには?」
「なってないような、手遅れなような。」
「人数が多すぎたね。マリナ様は?」
「分からない。」
間に合うのなら…。
マリナ様を保護しないとまずいな。

