るうは、まるで私が見えていないように。
ハルの横に座ってハルに語りかける。
「国も王家も、俺には守れなかった。
だけど、お前との約束だけは…何がなんでも守らねえと。起きた時お前に会わせる顔がないから。
……リンだけは、死んでも守る。」
静かなるうの声だけが、地下室に響く。
「しばらくここには来れそうにないから、その間に目開けとけよ。」
「る、るう…。」
それはつまり、敵国の…敵地のど真ん中に一緒に来てくれると、自惚れてもいいんだろうか。
「ああ、決めた。俺も一緒に行く。」
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