(一)この世界ごと愛したい




本来ならば、真っ先に来てくれるはずのるうの姿がなくて少し心配になる。




「ルイならもう時期来る。下に集まってる奴等ほとんどルイが相手して斬りまくってる。」


「……。」




時期来る、のか。


私は被せてもらったレンの上着を自分に巻き付け、出来るだけ傷など隠せるものは全て隠す。





「アキト、それ貸して。」



レンの上着だけでなく、アキトの羽織も奪い取り自分の身体を覆い隠した。






「大丈夫そ?」


「…顔も斬られたのか。」


「あーそうだった。」




悔しいが顔は隠しようがないか。





そして、すぐにるうの足音が聞こえてきてドアから姿を現したるう。











「…リ…ン。」



「うん、大丈夫。」




安心していいよと、思いを込めて私が笑ったのを見て。



るうはその場に座り込んだ。




返り血を浴びたるうの服は余白がないくらい赤く染まっていて。どれほど人を斬って来たのか想像出来る。