(一)この世界ごと愛したい




とにかく、この手錠さえどうにかなればと思うが私の力ではびくともしない。




あーもう!!!


るう何してんのー!?!?






「…マリナ様は、本当にレン様がお好きだったんですか?」



とりあえず時間を稼ごう作戦にでます。




「ええ、もちろんよ。私は美しいものが大好きなの。」


「つまり美しければ誰でもいい…と?」


「いいえ。全てです。」


「はい?」




全て…。


美しい人は全て手に入れたいと言うことか。




まっじで理解できん!!!





「レン様の美しさは素晴らしい…けど、あなたの従者もとても素敵。」


「そうですか?」


「ええ。なのに、全部あなたのもの。」


「私は所有しているつもりはありませんよ。本人たちが望むなら、それはそれで構いません。」




私は別に、るうのこともレンのことも、縛り付けたいなんて思っていない。


寧ろ好きなことをして、好きな人と過ごしてほしいと願ってる。





「けど、あなたも私と同じよ。」


「え?」


「美しい者を選りすぐり、自分の周りに並べ置いて。それを当然のように振る舞う。」




私が同じ?この人と?





「レン様もルイ様もお可哀想。尽くせども尽くせども満たされない思いを抱えて。あなたからは何も返さず。それほど酷いことはないわね。」




可哀想?


私には、確かに何も返せるものはない。




それを酷いことだと、マリナ様が言う。