なるほどとレンは納得して。
香りの正体を教えてくれた。
「これ、ラベンダーの香なんだ。」
「ラベンダー?」
紫色のふさふさした可愛い花だよね。
図鑑で見たことあるけど、こんな香りがする花だったんだ。
「母が好きな花で、心を落ち着かせる作用がある。」
「すごい花だね!」
やはり図鑑で見るのと体感するのとでは、全然理解の深さが違う。
私の欠点とも言える部分だ。
そんな他愛ない話をしていたら、部屋のドアがバンッと勢いよく開く。
入って来たのはもちろん。
「リンてめえ…。」
頭に角が生えたるうさんです。
「よくも置き去りにしたな!?」
「置き去りだなんてとんでもない。私は現場の調査に行ってただけなんだよ。」
「俺を助けてからでよかったよな!?」
「いやいや、マリナ様一人には出来ないよ。あの場はあれがベスト。他にはどうしようもなかったんです。」
私はそれっぽい言葉を並べて、るうを宥めようと試みる。
「要は見捨てたんだろ!?」
「見捨てたって人聞き悪いなー。それで?マリナ様ちゃんと送ってくれた?」
「ああ。けどあの女マジで碌なもんじゃねえ。」

