(一)この世界ごと愛したい




その後もギャーギャーと叫びながら帰っていくアキトを見送り、私も部屋へ戻った。





「……。(げ。)」


「…おかえり、姫。」



なんでレンがいるの。




「ただいま。」



るうをチラッと見る。


目が合うとすぐに逸らされたことで、コイツ喋ったんだとすぐにわかった。




「姫、ごめんね。」


「いや、謝られても…。寧ろこちらこそ、ごめん?」



見てはいけないものを目撃してすみません。





「マリナにも、やめてって言ってあるから。」



…“マリナ”ね。うん。


いや別に私はいいんだけども。レンが嫌じゃなければやめなくても。




「うん?」


「…あーうん。それだけ…伝えようと、思っただけだから。」


「そっか。」


「…じゃ、また。」




そう言ってレンは帰って行きました。


一体何をしに来たんだろう。