「それにアイツも戦前でバタバタしてるし、たぶん無理だろうなあ。」
「そっかー…。」
しょんぼりと。
肩を落とす私です。
また次会った時に色々聞こうと思い、今回はちゃんと諦めることにしました。
「アキトわざわざありがとね。」
「まったくだ!俺をパシリにしやがって!」
アキトはプンプンして、私の手を掴む。
意味が分からず首を傾ける私を見て、アキトはあのニヒルな笑みを浮かべた。
「浮気現場、押さえに行くぞ。」
「…はい?」
それはつまり中庭に行くってこと!?
「じゃあルイ!リン借りてくぞー!」
「ちゃんと返せよー。」
「ちょっと待って!なんで私も行くの!?」
るうはきっと面倒だと思って逃げたな。
私だってめんどくさいの嫌なんだけど!?
アキトは知らないだろうけど、さっきキスしてたからね!?そこに突撃なんて野暮なことしたくないよ!?

