その後、すぐにお開きとなったこの謎の集会。
私はセザール王に少し絡まれ、いつものように神だ神だと崇められ。
割と疲れた後、そのままレンと部屋に戻って来た。
「…戦前になんだったのあの集まり。」
「この国で、次の王妃の椅子に最も近い人の帰国だからだよ。」
「え?」
「第一王子の妻だからね。」
エリクの、妻???
「…マジ?」
「うん。」
あんなに綺麗な奥さんいるのに!?
それなのに私に言い寄るってなんの冗談!?
「なんか嫌な予感しかしない。」
雲行き怪し過ぎます。
お願いだから、戦前に厄介事は勘弁してよ!?
「俺、あの人苦手なんだよね。」
「へー。でもレンって大体の人苦手じゃない?」
「…君は俺のことなんだと思ってるの。」
だって、必要最低限の人としか話してない気がするし。
暇さえあれば薬草と戯れてるし。
「なんで苦手なの?」
「…そのうち分かるよ。」
「え、怖い。分かりたくない気もする。」

