(一)この世界ごと愛したい





「まず、アキトと視察に行った通りの道で進んでほしいから行軍は先頭で。」


「アキト道分かる?」


「ああ。」



確認をしつつ話を聞いてくれるトキ。


さすが軍師なだけあって、作戦を伝え始めると目の色が変わったのが分かる。




「敵地に入って城を捉えたら、後ろからくる三将が到着するまで待機。クロード将軍を北門に、ヨーク将軍とノイン将軍を南門に配置する。」


「平地ならどうする?」


「その時はクロード将軍と私で先攻して、ヨーク将軍とノイン将軍は各々の自由にしていいって言ってある。」


「…リンはうちから騎馬もってくって聞いたけど、何騎いるの?」




アキトが話してくれたんだろう。


話が早くて助かる。




「私に百、るうに百で二百借りられると嬉しいなと思ってます…けど。どうですか?」


「…二百か。」



トキは少し考えている。


きっと彼の頭では、アキト軍のどの隊を私に渡すかを考えているんだろう。





「うん、いいよ。」


「ありがとう。」


「それで?開戦したら本陣と俺らは棒立ち?」




ここです。


今日のまず越えねばならない壁。





「ここに丘がある。敵の物資とか置いてある、完全なる敵地なんだけど。」


「丘?」




「…開戦のどさくさに紛れて、出来るだけ少数でこの丘を奪取してほしい。」



「は?」