第三の将。


飄々と掴みどころのないノイン将軍。




「あ、姫様っ!」


「ノイン将軍、よろしくお願いします。」



可愛らしい笑顔で私を迎えてくれる。


しかし食えない将軍だと、私はちゃんと理解してますよ。





「では、早速ですけど戦についてお話しますね。」





まず初めに、またまた進軍に関して。


ノイン隊は中腹。ヨーク将軍の前を行軍。


戦場である城に到着次第、南門にヨーク将軍と共に配置。



北門はクロード将軍と私で城攻めを行う。


クロード将軍の号令で、開戦となる。



開戦後は、本陣をアキト将軍に託し定石通りの城攻めをする。





「あれ?姫様は北門ですか?」



他の将軍に伝えたことと、若干違う作戦。


しかし、実際は他の将軍に伝えたことが正しい。ノイン将軍に伝えたことは間違いではないけど現実にはならない策。




「ええ。もちろん、南が危うい時は援護に参ります。どうかご安心ください。」


「じゃあ僕も北門がよかったです。」


「バランスを第一に考えました。南には知将のヨーク将軍と機動力に溢れるノイン将軍にお任せしたいと思っています。」



…実際の実力は知らんけど。




「姫様に期待してもらえたなら、頑張ります!」


「はい、本当に期待しています。」





「…姫様、もし可能であれば人払いいただけませんか?」




それはつまり、るうとレンを退室させろと。


そう言うことなんだろう。





「分かりました。」



私はるうに視線だけで指示。


それを受け取ったるうは、大人しくレンを連れて部屋を出てくれた。