(一)この世界ごと愛したい






るうが部屋を出て行った後。



私はシャワーを浴びたり、剣の手入れをしたり、何度目かも分からない戦のシュミレーションをしたり。





「うーん。やっぱりトキが難しいー。」



ここまで迷いなく配置し、信頼を置いていたアキト軍にここに来て一番悩まされている。




そう考えていたら、るうが帰ってきた。





「おかえりー。」


「ああ。」



るうに相談しようかとも考えたが、とりあえず作戦会議までは私で思い留めることにした。




「喧嘩しなかった?」


「…あ、そうだった。」



何か思い出したようにるうはハッとしているけど。


何があったか分からない私の頭には、疑問符が浮かぶ。




「喧嘩はしてねえよ。レンが相手じゃ喧嘩したくても出来ねえことが分かった。」


「え、じゃあ何してたの?」


「…励まし合い?」



ますます意味がわからん。




「まあ、いいけど。とりあえず明日は各将軍と最終の作戦会議だよー。アキトのところは後日になるかもしれないけど。」


「はいはい。」



作戦会議をそれぞれで行うのは、各々に伝える作戦が異なるから。



分かりやすいところで言えば、エリクのことを話しているのはアキトだけ。


城攻めに関しての緻密な策はクロード将軍だけ。等、今回の戦に関しては情報伝達で勝敗が分かれる可能性が高い。




「るうの動きは、遊軍借りるアキトとの話の時にざっくり伝えるね。」


「それでいい。どうせ俺はリンと一緒だろ?」


「…基本は、ね。」