「あ、それとお前今ハルの治療研究中ってリンに聞いたけど。」
「そんなこと姫に話した覚えないけど。さすが姫だね、大正解だよ。」
「…順調か?」
そう聞かれたレンは、罰が悪そうに俯く。
「またいずれ説明はすることになると思うけど、薬草自体はね。手に入ってるんだけど、効能を出すための調薬方法が分からないんだ。未開発の薬草だから難しいことは知ってたよ。」
と言うことは、まだ順調とは言い難いと。
そう言うことなんだろう。
「隠してても仕方ねえし、後々バレるのも気が引けるから話すけど。」
「ん?」
「ハルが目を覚ましたら、リンは間違いなくこの国からいなくなるぞ。」
それはきっと、真実になる。
ハルが起きたら、まず私を取り戻さんとセザールを殲滅する勢いで乗り込むだろう。
「しかも、ハルはリンの結婚に絶対反対だろうから。お前マジで気を付けろ?」
「そんなに怖いお兄さんなのか。」
「怖いなんてもんじゃねえ。そもそもアレンデールの鉄の掟では、ハルに勝てる奴じゃねえとリンとは結婚出来ない決まりだ。」
「…ルイは勝てそう?」
るうは徐ろに嫌そうな顔をする。
「実質あいつに勝てる奴なんていねえよ。病み上がり期間はまだ可能性あるかもしれねえから、そこに賭けるしかねえ。」
それは止めてあげてくれと、私がこの場にいたらまず止めるだろうな。
ハルが鬼人と呼ばれる所以は、本当にその武力の強さそのものでしかない。一騎打ちで敵う人なんて絶対にいないと言い切れる。

