(一)この世界ごと愛したい





「…ルイは、さ。」



レンがぽつりと、言葉を落とす。








「姫を欲しいとは思ってないんだよね?」


「あ?」



レンの言葉に怒りの色を見せるるう。






「それとも、姫が自分の元を離れない絶対的な自信がある?」



るうは思わず立ち上がりレンを睨む。



このレンの言葉は的を得ていて。


だからこそ、るうは気に入らない様子だった。




「俺は運良く姫と巡り会えて。運良く結婚出来て。だからって彼女の心まで手に入れられてるとは思えないから、振り向かせようと試行錯誤するんだけど。


…ルイは違うんだよね?」




「俺は…」




るうは口を開いたかと思うと、すぐ閉じる。




るうには越えられない一線があって。


それは幼い日のハルとの約束だったり、私を慈しむからこその願いだったり。








「…アレンデールでは、リンに言い寄る奴なんて一人もいねえ。」


「へえ、意外。」


「俺とハルが餓鬼の頃から牽制したからな。それに、陛下にバレると反逆罪として裁かれる。」


「アレンデールってそんな物騒な国なのか。」