(一)この世界ごと愛したい





「シロー!」



私は馬小屋ですぐにシロに駆け寄る。



相変わらず真っ黒の綺麗な毛並みを見て、私は心から喜びが溢れる。




全身真っ黒なこの馬に、シロと名付けたのは私。


本当はそのままクロにしたかったんだけど、みんなに適当すぎるとヤジを飛ばされたので、思い切って逆にしてみました!





「今回の戦もよろしくねー。」



意外とこの国でも穏やかそうに凛としているシロに、私は頼もしさを感じています。




「るう、よく乗せてもらえたね。」


「リンのとこ行くぞって言ったら珍しくすんなり乗せてくれた。」


「そうなのー。いい子だねー。」



私はシロをよしよしと撫でる。


心なしか嬉しそうに見えるシロ。




シロはあまり人懐っこい馬ではなくて。寧ろどちらかというと警戒心が強い馬だ。





「頑張ろうね、シロ。」



シロに頭をこつんと寄せると、シロも私の気持ちに共鳴してくれたような、そんな気がした。