(一)この世界ごと愛したい





これは本当であり、嘘でもある。



私は一人で成すつもりに変わりはないけど。仮に私が失敗した時は、きっと濁流の如くセザールに攻め入るんだろう。





だから結局、みんなの命も私次第。




失敗なんて、許されない。






「勿論でございます。この命に代えても姫様をお迎えに上がります。」


「もしもの時だけだからね?」


「「「御意!!!」」」



これで自国の兵達の怒りが、少しでも緩和されればいいんだけど。





「じゃあ、簡単に引き継ぎ終わらせよう。」



復興や民への援助。


他にも細かいことは色々あるけど、それらは全て別の人に頼むことにした。



しかし、軍事に関しては…。




「儂が指揮を取る。」


「いいや!それなら私が!老将はゆっくりされてはどうだ!」


「貴様等は下がってろ!俺がやる!」



ずっとこんな感じで。


話し合いにもなってない。


アレンデールは悲しいことにパパを始め、元々こうした腕っぷしばかりが揃っているもので。纏まる話も血の気が多くて纏まらない。




「あのね、軍事のことを任せられる人を決めたいの。喧嘩ばっかりじゃなくてちゃんと決めて。」


「しかし姫様っ!」


「…はぁ。」