レンにちゃんと謝れよと思ったが、素直に聞く人じゃないことはわかってるので言いません。
「…もうよろしいですか?」
「どうして姫はこう離し難いんだろう。」
知らねーよ!!!
もう武力行使で脱出しようと思った矢先、なにをとち狂ったのか。
エリクは私を抱き締める。
…うげー。
これは流石に抵抗したい。
「エリク様いい加減に…」
「っ!」
いい加減にしてくださいと。
私が言い切る前に、エリクの身体が離れた。
「…れ、レン…様。」
レンがエリクを掴み、無理矢理に私から引き離してくれた。
「お止め下さい、兄上。」
「貴様、誰に何をしているか分かっているのか?」
「…姫、大丈夫?」
いやいや。
めーっちゃ怒ってるよ、エリク。
心配すべきは私じゃなくてレン自身でしょう!?
「お前をここで斬り捨てても、私は罪には問われん。」
それはもう怒りで我を失ったエリクさん。
あらあら、剣まで抜いちゃって。
私、剣忘れたんだけど!?
「お前はこの国に不要な王子だからな。」
「そんなことを今更言われなくても、既に存じてますよ。」
あーもう、どうしよう?

