何故今、このタイミングで?
何故アキトが、私に?
「なっ…なに…?」
「光栄に思え。」
お、思えるか!!!
アキトがおかしくなった?
あ、それは元からか?
私の思考は一気にそっちに逸れる。
「…止まったろ?」
「あ…。」
無理矢理に思考をずらされたせいで、私の目からはもう次の涙は流れていない。
「何があったか知らんが大丈夫なんだな?」
「う、うん。」
「ならもう俺の出る幕はねえな。」
「…ありがとう?」
アキトは立ち上がると同時に私を立たせて。
ニヒルな笑顔を向ける。
「珍しいもん見られたし。やっぱ俺はラッキーだなあ?」
「っ!?」
な、なんか悔しい!!!
「さーて。俺は見回りの続きだー。」
「王宮の警護って将軍のお仕事なの?」
「んなわけねえだろ。バイトだ。金にならねえ戦引き受けた代償としてトキにやらされてる。」
しょ…将軍ってバイトするんだ。
てか、お金の件ってもう解決しませんでした?
「もうやらなくていいはずなのに。トキの気が済むまでやってろって。」
「…大変だね。」
「だからあいつは怒らせたらダメなんだ。」
「うん、私も分かった気がする。」

