何故今、このタイミングで?
何故アキトが、私に?
「なっ、なに…!?」
「光栄に思え。」
お、思えるか!!!
アキトがおかしくなった?
それは元からか?
私の思考は一気にそっちに逸れる。
「止まったろ。」
「…あ。」
無理矢理にでも思考をズラされたせいで、私の目からはもう次の涙は流れていない。
「何があったか知らねえが、大丈夫なんだな?」
「う、うん。」
「ならもう俺の出る幕はねえな。」
「…ありがと?」
アキトは立ち上がると同時に私を立たせて。
ニヒルな笑顔を向ける。
「珍しいもん見れたし、やっぱ俺はラッキーだなあ?」
「っ!?」
な、なんか悔しい!!!
「俺は見回りの続きだ。」
「王宮の警護って将軍のお仕事なの?」
「んなわけねえだろ。バイトだ。金にならねえ戦引き受けた代償としてトキにやらされてる。」
しょ、将軍ってバイトするんだ。
五万の隊の頂点に立つ人なのに、陰でバイトとかしてるんだ。
てか、お金の件ってもう解決しませんでした?
「もうやらなくて良いはずが、トキの気が済むまでやってろって。」
「…大変だねー。」
「だからアイツは怒らせたら駄目なんだ。」
「私も分かった気がする。」

