…るうはちゃんと、目を覚ましてくれた。
ただ、それだけ。
それだけのことなのに。
「リン?」
「…る…う。」
唇が離れた瞬間に私は縋るようにしがみ付く。
「よかった…っ。」
「……。」
るうはちゃんと、起きてくれた。
ハルの一件が、私の心にこれほどのトラウマを残しているとは自分でも驚きだった。
あのままるうまで、目覚めなかったらと思うと怖くて怖くて堪らなかった。
そんな感情が混ざり合って、思わず涙が込み上げそうになるのをグッと堪える。
「…俺は大丈夫だ。」
「うん。」
「…リン?」
「…大丈夫。」
涙を押し込めるのに、私は必死で。
そんな顔をるうに見せることが出来なくて、るうから離れられずにいる。

