(一)この世界ごと愛したい





どれくらい待ったんだろう。



それすらも分からなくなってきた時、ようやく馬の足音が私の耳に届いた。




寒くて傘を持つ手も悴むが、しっかりと傘を握りしめて門へ目を向ける。


まだ私に気付いていない様子のるうが、門番と少し会話してからその門を潜った。




案の定、るうはずぶ濡れで私同様に寒そうに見える。





「っ!?」



そして、近くにいた私にようやく気付いた。





「ずぶ濡れだねー。」



と言ってるうの頭の上を持ってる傘で覆ってあげるけど、こんなに濡れてたんじゃもう意味ないかな?




「ちょっと来い!!!」


「え?」



るうは私の腕を引っ張り、門から離れる。






「こんな雨の中待つ奴があるか!?」



門番も見えなくなり、少し屋根のある王宮の一角で早速お説教を聞かされています。