それから私は、せっせと部屋を必要最低限片付け、キッチンだけは敢えて使った形跡を残し。
シャワーを浴びて。
概ね戦略は固まっているものの無意識に駒を触ってみる。
駒を触りながら、また机に突っ伏したまま眠ってしまった私。
結局この日るうは帰って来なかった。
翌日、窓を叩く雨の音で私は目を開ける。
「…いったー…。」
変な体制で寝てしまったために、体が少し痛む。
その身体を伸ばしつつ立ち上がる。
今日の空は大きな雨雲に覆われていて、大粒の雨が地面に叩き付けられている。
「るう大丈夫かなー。」
るうがくれたピアスに思わず触れる。
いただいたお誕生日プレゼントは、しっかり忘れず装着済みでございます。
「よし!迎えに行こう!」
私は王宮の入り口までではあるが、入り口でるうの帰りを待つことを決めた。
「すみません、傘ってお借り出来ます?」
「こんな大雨の中、御用があるなら私が参りますよ。」
「いえ、人を待ちたいだけなので。」
「お風邪を引かれませんよう、お気を付けくださいね?」
どうぞと、メイドさんが傘を借してくれた。
お礼を伝えて傘を差して王宮の入り口を目指した。

