(一)この世界ごと愛したい






じゃあ私はどうすれば…?


このまま寝ちゃう?




「……。」


「……。」



今日はレンとずっと一緒にいたから、もうなーんにも喋ることもないし。


離してもくれそうにもないし。



…寝よう。





「君は面白いね。」


「何が?」


「警戒心があるのかないのか分からない。」



私にだって分かりません。




「私もう寝る。」



私が寝ると言うと、レンが吹き出した。




「なんで笑うの!?」


「夫婦になった人達が初夜を過ごすこの場所で、寝るって宣言されたのが面白くて。」





……。


……。



……っ!?!?





ようやくこの場所のことを理解しました。



そういうことね!?ソウイウコトなのね!?




だからか!だからあのメイドさん、うふふって笑ってたのか!






「えっ、待って!?ごめん私知らなくてっ!?」



とにかくレンから一度離れようと、レンの胸を押すがびくともしない。




「大丈夫だよ。」


「へ?」


「何もしないって約束する。」



そう言われたことで、若干落ち着く私の素直な心。




あ、焦った…!!!


まさかこんなところにこんな罠があったとは。





「顔、真っ赤だね。」


「〜っ!」


「可愛過ぎて約束守れなかったらごめんね。」



ごめんねで許されることじゃないと思います。




私の心臓が騒がしく鳴る。


落ち着け、落ち着け。



大丈夫。何かあったって、私なら切り抜けられる。大丈夫大丈夫。