(一)この世界ごと愛したい





お城の視察に行った時にね。




「アキト?」


「そうそう。アキトは結局一緒に寝たんだけどね。レンが嫌だったら別に私部屋に戻って寝ても大丈夫だし。」


「…へえ、アキトが…ね。」



ここは遠く離れた地方じゃないし。


一部屋しか空きがない宿でもないし。



寝る場所なら存分にあるわけで、私は特段ここで寝たい理由もない。


と言うか、逆になんでわざわざここで寝なきゃいけないのかも甚だ疑問だ。





「じゃあ遠慮なく。」


「え?」



私が横になってる隣に、同じように転がったレン。


その時、私の忘れかけてた警報が鳴り響いた気がした。




「……。」


「…私、やっぱりお部屋戻る。」



本能で危険を感じ取った私は、直様立ち上がろうと試みたものの。


次の瞬間にはレンの腕の中に収められ、動けなくなった。





「れ…ん?」


「どうしたの?」


「私戻ります。」


「無理かな。」



何故に無理なんだ!?!?















「とてもじゃないけど、今は君を離せる気がしない。」