本日二回目のお色直しタイム。
純白の和装、そして緋色のドレスの後はまたもや洋装のドレスなんだけど。
「ちょ…これ、寒すぎません?」
「艶やかで素敵ですよ姫様!」
艶やかさいらないです!背中開きすぎて既に寒いよ!!!
この後なんて王とか王子たちとか身内での食事会でしょ!?
こんなの着て行く意味がわからん!!!
「レン王子、もう入って大丈夫ですよ!」
「え?ちょっと待ってっ…!」
またもや待機してくれているレンに、声を掛けるメイドさんを思わず止める。
けど、時既に遅く。
「え…っと。」
「……。」
「…なんか…お見苦しくてすみません。」
漆黒のロングドレス。
上半身の露出が高めなのがネックです。
「…君が選んだの?」
「それが、試着の時の記憶がないんです。」
忙しかったし、色んな話聞きながらだったからさ。
こんなことになると思わなかったの!!!
レンは二着目同様、深い溜め息を吐いた。
「さあ、お二人とも!行ってらっしゃいませ!」
メイドさんにさあさあと追い出され、渋々会場へ向かう私たち。
「うー。レンごめんよ。」
「いや、謝ることじゃ…ないけど。」
「…けど?」
「…すごく、綺麗…です。」

