るうは私の誕生日の時。
生誕祭でいつも街に一緒に行ってくれて、私の欲しいというもの全てを買ってくれる。
だからこうして。
一つの物を渡されるのは初めてだった。
「…これなに?」
「お姉ちゃんいいな〜!」
アルも気になる様子だったので、私はその箱を開けてみることにした。
「わあ、きれいっ…。」
「お星様みたいだねー!」
箱の中身は、まるで星が煌めいているかのような輝く宝石が付いたピアスだった。
すごく綺麗!!!
「るうありがとうー!」
「…やっぱ難しかった。」
「え?」
「一人で決めるの難しくて、実は王妃に手伝ってもらった。」
そうだったんだー。
わざわざプレゼントなんてよかったのに。
「衣装とか後で全部返した後に付けるね!」
「…ああ。俺も出来るだけ早く戻る。」
今は結婚式用のピアスが既に付けられているので。
これ取ったら付けようと思います!
「お、声がすると思ったらリンか!」
「げ。ジジイ…。」
馬車からジジイが待ちくたびれて出てきてしまった。
「ほう。まっこと美しきもんだ…なあ?ルイよ。」
「あー。まあ確かに。」
「あのジャジャ馬娘のリンが結婚か。ルイがさっさと娶らんからリンが掠め取られてしまったんだぞ!?」
「俺にどうしろってんだ。」

