「マ、ママ。私が面倒だからいらないって断ったの。ごめん。」
「ルイ、誰でもいいからお呼びなさい。」
「いやいや!誰かいると落ち着かないし!ちゃんと食べる!何とかするから許して!」
頭をぺこりと下げて頼み込むと、ママは渋々と引き下がる。
「…あんまり心配させないで?」
「ごめんなさい。」
「お姉ちゃん、ちゃんと食べてね?ちゃんと元気で帰って来て?」
「うん、絶対元気に帰る!」
るうはまだ納得してなさそうだけども。
あまり時間もないと言うことで、私も一緒に王宮の入口まで向かう。
「ジジイは?」
「もう馬車に乗せて来た。」
「リン、そんな呼び方しないの。ハルの大事な先生なんだから。」
じゃあレンは部屋に戻ったのかな。
ママに会わせずに済みそうだと、心のどこかでホッとしている。
が、しかし。
ジジイが乗る馬車の近くに、レンが立ってるのが見えた。
こんなとこで喋ってたの!?
「あら、あなたは…」
「初めまして、アレンデール王妃。」
「娘が大変お世話になっております。息子のアルです。丁度ご挨拶したいと思っておりました。」
うわー…会っちゃったよ。
そう思ったのも束の間、ママはレンと二人で話がしたいと言い出した。
私とアル、そしてるうはこの場に取り残された。
「あ、そうだ。」
「んー?」
そんな時、るうが何か思い立つ。
「誕生日おめでとう。」
「えっ?」
そう言って渡された、小さな箱。

