(一)この世界ごと愛したい




「…いい人なのね。」


「え?それだけでわかるの?」




「王子の話をするリンの顔を見てたら分かるわよ。母親だもの。」




ママはそう言って、安心したように笑う。




「僕もお姉ちゃんの旦那さん会いたい!」


「えー。」



タイミングが合えばいいけど。


るうとレンはいつ戻って来るか分からないし。まずハルの主治医って私もよく知ってるけど、あのジジイだもんなー。



…話長そう。





「ハルのこともありがとう。」


「私は何もしてないよ。」


「リンが王子に頼んでくれたんでしょう?」


「頼んだだけ。これで上手くいく保証はないし、まだ分かんないよ。」




それでも、その気持ちが嬉しいのだと言ってくれた。







「リン?辛くなったら全部投げ出して帰ってきていいんだからね?」


「…投げ出さないよ。大丈夫。私が帰る時は、ちゃんと全部片付けてからだから。」


「あなたは本当にパパの血が強いのね。頑固なところもそっくり。」




それは昔からずっと言われていたこと。



パパも私もお互い似てると言われることが嬉しくて、そんなことでよく笑ってた。