(一)この世界ごと愛したい





「ルイ帰ってきたね。」


「……。」




帰って…きた、けど。




このパパの仇の巣食うこの国に来ることがどれほどの痛みか。


その仇を目の前にすることがどれほどの怒りか。




一体どんな覚悟で…。




ママとアルはすぐさまセザール王へ謁見し、挨拶をした後末席へと腰を下ろす。






「姫?」


「……。」




計り知れないその想いを前に。



私の足は、動かない。





るうがいなくなったのは、きっと今日この日に二人をここへ連れて来るため。



きっと私のため。





分かってる。


分かってるけど…。









「…行かないの?」



「…うん。」





二人を見ると、帰りたいと心が叫ぶ。




アレンデールへ。



ハルの元へ。







だからこそ私の心と比例するように一層、王直下の衛兵たちが目を鋭く光らせるのが分かる。







「…るうに後でお説教だな。」




そう、呟いた私に。



レンは静かに話をしてくれた。