(一)この世界ごと愛したい





レンは私をそのまま衣装替えで使う部屋、もとい控え室に運び、メイドさん達にお色直しを申請。


これまた神業のような速さで、私はあっと言う間に今度は洋装にドレスアップされる。





「完成です!さあ姫様、もう一踏ん張り頑張ってくださいませ!」


「は、はい。」



確かに和装と違ってめちゃくちゃ軽い。


これならまだ幾らか本当に頑張れそうかもしれない。




控え室から出ると、レンもまたタキシードに衣装チェンジして私を待ってくれていた。



勿論、レンは和装も似合ってた。



しかし私もレンも金髪で瞳の色が特殊だからか、たぶん洋装の方がお互いしっくりくる。




…だって、レンが非常に格好良く見える。






「…はぁ。」



私はそう思ったのに、レンは私の姿を見るなり溜め息を吐いた。


失礼過ぎると思います。



純白の着物から打って変わり、私の瞳と同じ緋色のドレスを纏った私。






「何?変?」


「まさか。」


「にしては暗い顔だねー。」



再び二人で宴会会場へ向かう道。


私はレンの態度が気に入らないもので、不満なことを伝えてみた。










「今の君を誰にも見せたくないって考えた俺は、どうかしてるなと思って。」



…本当に、どうかしてるね。



今日は見せ物になる日。それを見せたくないとは無理難題だ。