(一)この世界ごと愛したい






花嫁姿の私を見て呆然とするレンを、周囲の方々が微笑ましそうに見ている。




「…レン様?」


「…あー…うん、行こう…か。」



私とレンは式典会場へ足を運ぶ。






「…綺麗だね。」


「動きにくいし剣もないから何かあっても今は当てにしないでね。」



式典会場の扉の前で二人きり。


素直に褒めてくれるレンだけど、私からすれば無防備と等しいこの姿が不安でしかない。



私にとってここは敵国なもので。






「こんな時くらい俺が守るよ。」


「…え?」


「こんな綺麗な君に、何かあっちゃいけない。」



レンがそんな頼もしいことを言ってくれる。


だから私は少しだけ笑ってしまった。




そして扉が開き、地獄のような一日が幕を開ける。





儀式にはセザールの人間だけが参加する。


王は勿論エリクにスーザンもいる。




神前なだけあり、神職の人との儀式にお付き合いして、長い長いお言葉を頂戴する。



後はずーーーっと座ってるだけ。