(一)この世界ごと愛したい






「謝りすぎだよ。」


「…うん。」




私は思わず目を伏せる。



その瞳に囚われてしまうと、また何も言えなくなってしまいそうで。





「君の心は自由だ。」


「…?」


「結婚しても、俺は君を尊重したい。君が君らしくいられる場所で自由に過ごしてほしい。」




どこにいたって、私は籠の中の鳥。




自由なんて、とうの昔に諦めた。


だから求めることもなかった。





だけど、少しだけ欲が芽生え始める。



自由に外に出て、好きな場所に行って、楽しいことだけで溢れる世界で過ごしていく。





そんなのは夢物語だと思ってた。







「…叶うかな。」



「叶ったときに、君の側に居られるように頑張るよ。」





叶うかどうか、分からないけど。





そして、それぞれ複雑な心境のまま。私とレンは明日に備えて休むため各々の部屋に戻る。







いよいよ、婚儀がスタートします。