クロード将軍は眉間に皺を寄せ考えている。
かなり端折って説明してるから。そうなるのも分かるけど、エリクのことを言うのは違う気もする私はどうすることも出来ない。
「アキト将軍を本陣に置く理由は、レン王子の身を案じて…ですよね?」
「その通りです。」
「…私は、幼いあの子たちを密かに見守っておりました。こうしてあの二人が戦場に一緒に立つことが、老耄には感慨深い。」
「…?」
レンとアキトのこと…だよね?
「あなたは紛れもなきアレンデールの姫。私は完全に信を置くことは難しい。」
「…お気持ちはお察しします。ただ、私には敵が多いのも事実です。だからこそ、私の所為でレン様を死なせるわけには参りません。」
信じてくれなんて言わない。
だけど、私だって譲れない。
「…レン王子の結婚は、間違いではなかった…か。」
「え?」
「分かりました。もう理由は聞きません。姫様の仰せのままにいたしましょう。」
「よ、よろしいのですか?」
思わず聞き返すと、クロード将軍は笑った。
「あなたのお父上には散々な目に合わせられたが。それでも紛う事なく強く輝く武人であった。その敬意も兼ねて、忘形見のあなたを信じ餞としましょう。」
私はクロード将軍に頭を下げる。
パパを、そんな風に思ってくれてありがとう。
信じてくれて、ありがとう。
「城は必ず落とすと約束します。」
「そう言い切れるのが、なんと眩しきことか。やっぱり親子ですね。」
クロード将軍とパパの関わりは正直知らないが、本当に心から感謝だ。

