そこそこって言ったの誰!?
腕力に申し分なし。身のこなしも上手い。何より攻め所の狙いが的確すぎる。
始まる前は三くらいの力量でやろうと思っていたにも関わらず、既に七くらいまで上げさせられてる。
「…あーやっぱ無理かも。」
「え?」
レンは無理だと言って、動きがピタッと止まる。
「…練習だとしても、君に剣を向けてるのがもうなんかしんどい。」
どこまでもレンは優しい人だった。
本当にどこか辛そうで。
見てるこっちまで、なんだか悲しくて。
私は剣を収め、そんなレンが握る剣を取り上げ。その手をぎゅっと握る。
何してるんだろうって自分でも思ったけど、誰かに剣を向けるのが辛いと思う人に剣を振らせた自分が情けなくて。
強い弱いなんて関係ない。
レンは、人の命を救う人であって奪う人じゃないんだ。
「ひ、姫?」
「…っあ、ご…ごめん!!!」
我に返った私は慌ててレンの手を離す。

