(一)この世界ごと愛したい





「…君の話を踏まえて考察すると、お兄さんは仮死状態に近いものだと思う。」


「仮死?」


「うん。現段階ではそれ以上なんとも言えない。やれるだけ調べてみるよ。」




難しいことを言ってるのは百も承知。


アレンデールの医術師でも、どうしようもない現実が二年も続いたんだ。


そんなに上手くいくとは思ってない。







「ありがとう、レン。」



それでも力を尽くしてくれるというレンに、心からの感謝を伝える。






「君から初めて頼み事されたから、不謹慎だけど少し嬉しいよ。」


「もう二年も経ったから、難しいことなのも理解してる。だから無理はしないでね?」




引き受けてくれるだけでも有り難いから。





「…アキトとルイは決着ついたかな?」


「どうだろー。」



るうが負けるわけないとは思いつつも、気になった私たちはとりあえず部屋から出て見に行くことにした。