(一)この世界ごと愛したい




それで無理なら、もう知らん。



「それは、我々も奮い立つでしょうな。」


「詳しい配置はまた追って報告します。私からは以上ですが、何か思うところがあれば遠慮なく仰ってください。」



私がそう訊ねると、一人手を挙げた。




「ヨーク将軍、どうぞ。」


「はい。もし仮に敵兵が城から出陣し、平地戦になったとしてもアキト将軍は本陣配置のままですか?」


「ええ、変わりません。」


「変えろよ!!!」



あー!もうアキトうるさい!


お願いだから察してくれ!!!




「…では、姫様が遊軍というのは大体何騎ほどで?」


「詳しくはまだ決め兼ねていますが、凡そ数百騎アキト将軍にお借りするつもりです。」


「おい!そこは俺かよ!?」



ヨーク将軍はすごく緻密に戦略を練る人なんだろうな。




「姫様の守りは数百騎だけ…ですか?」


「そもそも私を守る戦ではありません。レン様さえ健在であれば、こちらに敗北は有り得ませんので。」


「姫様にもしものことがあると考えるだけで恐ろしい。もし必要であれば、このヨークがお守りしますので何なりと申し付けて下さい。」


「お心遣い感謝いたします。」




これが本当に私を案じてか。


はたまた、私の動きを牽制するためのエリクの罠か。



…まだ計りきれない。





「僕もいいですか?」


「もちろんです、ノイン将軍。」



先ほどの可愛らしい子だ。











「レン王子の本陣がもし討たれれば、姫様は城攻めを途中で放棄しますか?」