「先日城の下見に行って参りました。正直この短期間で建造したとは思えない強固な城に見えました。ですが、定石通りの城攻めで落とせぬ城ではありません。」
要は時間が掛かるだけで、負ける道理はない。
「なので皆さんはただただ、城を落とすことだけに専念してください。」
「本陣はいかがされますか?」
「本陣はアキト将軍に守っていただきます。」
「ああ!?この俺が本陣守備!?」
ごめんよ、アキト。
やっぱりここだけは替えがきかないんだよ。
「考え直せ?な?俺は攻めてこそ力を発揮するんだぞ!?」
「私は遊軍として動きます。皆さんの邪魔はしないよう立ち回りますのでご安心ください。援軍が必要な場合は状況によりますが、向かいますので合図をください。」
アキトは無視して話を進める。
私とるうは、どこかに配置すると変に戦力と期待されても困るので配置しない。
「出陣前の兵の士気はいかがされますか?」
「…そうですね。とりあえず皆さん各々のやり方で構いませんので檄を送り続けて安心させてあげてください。」
てか自分の兵の士気くらい将なら自分でどうにかしてよという気持ちもあるが。
今回は大将と私がセザール初戦を飾るわけだから、兵の不安は仕方ない…か。
「もう一歩上げきらない者は、私にお任せください。」
「姫様が檄を?」
「いえ。私から何か伝えたところで、所詮彼等からすれば元敵国の姫。特段響くものはないでしょう。」
「では…どうされますか。」
ここはセザール。
信仰心に厚い国。
「言葉はなくとも姿で語りましょう。」
あなた達の背には、戦神がいると。

