(一)この世界ごと愛したい




とりあえず、アキトとレンは一旦置いといて。


エリクを先に追っ払おう!!!





「ごきげんよう、エリク様。」


「戦の準備は順調かい?」


「ええ、お陰様で。」



私は少し含みを持たせて返事をする。




「ディオンへ視察に行かれたとか。」


「はい。」


「まさかアキト将軍まで手懐けるとは、流石は我が姫だ。人を魅了する才能に長けている。」



アキトを魅了したつもりはないです。


それに別に意外でもないと思うけどな。レンの友達なら戦に加勢したって不思議じゃない。





「しかし、いただけません。」


「何か?」


「視察ならアキト将軍ではなく、私に声を掛けてくださればどこへでもお連れしたのに。」



そう言われたアキトが黙っているわけもなく。




「お前に声が掛からねえのは日頃の行いのせいだろうが。」


「はぁ…。あなたは相変わらず礼儀と言うものを知らない人ですね。」



この国では珍しく、エリクがアキトの非礼を容認している…?


と言うことは、恐らくアキト軍はセザールにとってそれ程大きい存在と言うことか。







「…姫、視察はいかがでしたか?」



これが今日の本題だろう。