二人でベッドに入って、私は三日間の間で知ったことをるうに話した。
海が綺麗で冷たかったこと。
アキトの財布が空になったこと。
木はよく燃えること。
もちろん攻め入る城の情報共有は忘れていません。ちゃんとお話しました。
「それでね、お店の人に勧められた綺麗な壺がほしかったんだけど。アキトがダメだって言って買えなかったの。」
「小せえ奴だな。俺なら買ってやる。」
今まで望む物は何でも買い与えてもらっていた箱入りの私は、壺が買えなかったことが不満で。
るうはやっぱり買ってくれると思ったよ!
他にも色々とるうに私の経験した出来事を話しているうちに、瞼はどんどん重たくなっていく。
「…るう。」
「ん?」
「すごく楽しかったんだけどね。」
「ああ。」
「…途中で、どうしても…るうに……。」
…会いたくなったよ。
と言い切る前に、私の意識は事切れた。
「…俺もだ。」
言わなくても想いは通じたようで、るうはそっとまた私を抱き締めて眠る。
ちゃんとここにいると、自分に言い聞かせるように。

