帰り道、昨日までの楽しさは一旦忘れて。


私の本職である、戦の展開方法について考え続けていた。



アキトが信頼できる人だと分かったのは大きい。レンと本陣に配置するのがベターだとは思いつつも。


エリクの魔の手に一番近い場所でもある。




正直、アキトとエリクの相性は良くないとは思う。でも他に任せられる人もいない。






「小難しい顔してんなあ?」



戦のことに集中していた私にアキトが声を掛ける。




「ごめんごめん。戦略を練ってましたー。」


「お前は現実に戻るのはえーな。」


「えーそう?」


「俺はまだ昨日の余韻が抜けねえ。」





確かに楽しかったし良い思い出ができた。



だけど私は立ち止まりませんし、振り返りません!!!





「…負けるわけにはいかないからね。」




…エリクに。二度も。